2025年08月14日

経理の転職は難しい?未経験・経験別に転職成功へのポイントをご紹介!

企業の規模や業界を問わず、経理の機能は不可欠であるため、経理の求人募集は比較的安定した数が常にあります。
一方で、経理は管理部門の中でも人気が高い職種であることから、「経理の転職は難しい」とも言われています。

この記事では、「経理の転職が難しい」と言われる理由について解説し、経理経験者未経験者、それぞれの転職成功のポイントも紹介します。

「経理の転職が難しい」と言われる理由とは

まず、なぜ「経理の転職は難しい」と言われるのか、その理由について解説します。

専門知識が求められるケース

経理業務には、会計基準税務の知識、財務諸表の作成スキルなどが求められるため、一定の基礎知識や資格を有していることが必要です。
特に上場企業では、高度な会計知識が必要となるケースがあり、そのため転職が難しいという意見も聞かれます。

一方で、経理は経験年数や習熟度に応じて担当できる業務範囲が広がる職種です。
初めは経費精算などの日次業務から携わり、徐々に月次・年次決算、予算管理など難易度の高い業務を任されるようになります。
経験を積むことでスキルの汎用性が高まり、異なる業界への転職もしやすくなります。
また、前提となる会計や税務は基準やルールが明確に定められているため、業界を横断したキャリア形成が可能です。

経理業務の大まかな流れは、規模や業種を問わず共通する部分が多い一方で、業種特有の会計処理が求められる場合もあります。
例えば、製造業では原価計算や製造コスト管理、金融業では資産運用やリスク管理が重要です。
そのため、経理の転職では普遍的な会計・税務知識に加え、応募先企業の業界や規模に応じた実務経験も重視されます。
結果として、経験者でも自分のキャリアと合致する求人を見つけるのは容易ではなく、未経験者にとってはさらにハードルが高いのが実情です。

募集人数が少ない

経理は、管理部門の中では、求人数が比較的安定している職種だと言えるでしょう。
しかし、一部の大手企業を除き、経理部門は少数精鋭の体制であることが一般的です。
管理部門に十分なコストをかけられない中小企業では、経理部門が1人のみである「1人経理」も多く見られます。

また、経理職の求人は募集人数が1名であることが大半で、営業職や販売職のように大量採用を行うケースは極めて稀です。
そのため、限られた採用枠に応募が殺到し、必然的に競争倍率が高くなります。

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経理経験者の転職は難しい?アピールすべき経験とは

経理の転職市場は経験者有利な傾向が強く、未経験者と比べると難易度は低いと言えます。
しかし、経験者限定の求人に応募する場合、競合となる応募者も全員が経験者であるため、転職成功には他の応募者と差別化できるアピールポイントが欠かせません。

経理経験者にとって最大のアピールポイントは決算経験です。
単なる決算補助ではなく、自ら主体的に決算業務を理解し、対応できるスキルがあれば市場価値は高まります。
特に月次決算年次決算を複数回経験していれば、大きな強みとしてアピールできるでしょう。

また、業界や企業規模によって求められる経験は異なります。
自分の経験と応募先企業が求める人物像が合致している場合は、その点を具体的に示して積極的にアピールしましょう。

経験業務 ニーズが高い企業の特徴
連結決算 子会社を持つ企業、商社
海外連結決算 海外拠点を持つ企業
IFRSの導入・運用 海外展開する事業会社・
グローバル企業
原価計算(工業簿記) メーカー・製造業
売価還元法による
会計処理
アパレル業界
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【経理の経験年数別】求められるスキル

経理経験者の転職では、経験年数に相応したスキルが求められます。

以下で経験年数別に担当する業務の目安と求められるスキルをまとめました。
自身の保有スキルと比較し、市場価値を把握しましょう。

【経理の経験年数別】求められるスキル

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経理経験者は転職で年収アップできる?

経理経験者が転職で年収アップを目指すことは可能です。
ここでは、経理経験者年収アップするために押さえておきたいポイントをご紹介します。

決算業務を3年以上経験してから転職する

転職で年収アップを実現するためには、転職市場で経理経験者として評価される必要があります。
一般的に、経験年数3年以上から「経理経験者」として見なされます。

つまり、年次決算業務の経験を3回以上積むことで、経理経験者として評価されると言えるでしょう。

マネジメントポジションに転職する

経理経験者が年収アップする方法として、管理職などのマネジメントポジションを目指す方法が挙げられます。
現職の経理部門が管理職に空きがなく、昇級の見込みがない場合は、転職でマネジメントポジションを目指すことも検討しましょう。

ただし、マネジメント経験がない場合、いきなり管理職として採用される可能性は低いため、「管理職候補」の求人への応募をおすすめします。
面接では、管理職の人員体制や昇級規定などを確認することが重要です。

大手企業の経理に転職する

一般的に、大手企業は年収水準が高く、中小企業の経理から転職すれば年収アップが期待できます。
ただし、大手企業の経理部門では、決算短信の作成・発表四半期報告書有価証券報告書の作成など、大手企業特有の高度な経理スキルが求められます。

また、管理部門の人員が充実しているため分業化が進んでおり、主計・税務・財務・管理会計など分野ごとに担当が分かれているのが一般的です。
そのため、大手企業では幅広い業務知識を持つゼネラリストよりも、特定分野に精通したスペシャリストが求められる傾向があります。

大手企業が求める人物像の特徴を把握し、それに合わせて自身のアピールポイントを整理・強調することが重要です。

経理経験者の転職成功事例

ここでは、管理部門・士業特化型転職エージェント「MS-Japan」を利用して、転職に成功した経理経験者の事例をご紹介します。

非上場企業から上場子会社に転職した30代経理の転職事例

Aさん(30代/男性)
転職前:非上場企業 経理(年収:450万円)
転職後:上場子会社 経理(年収:555万円)

Aさんは、非上場企業の経理として7年半勤め、日常業務~月次・年次決算や資金繰り業務に従事していました。
今後はこれまでの経験を活かしつつ、連結決算管理会計などに携わりたいと考え、転職を決意しました。

自己分析では、キャリアの棚卸を行い、業務の中で周りを巻き込み問題を解決したことや後輩の育成、業務改善など、具体的なエピソードを考えました。
また、今後のキャリアプランを立て、チャレンジしていきたい業務の方向性を明確にしました。
面接では、「何ができるか」だけではなく、「応募企業において自身のスキルをどのように活かせるか」を伝え、最終的に上場子会社への転職を果たしました。

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経験者向け経理の求人例

経験者向け経理の求人例

管理部門・士業向け転職エージェント「MS-Japan」では、業界最大級の求人数を誇ります。
非公開求人も多数扱っており、幅広い選択肢の中から、希望条件に合った求人をご紹介可能です。

ここでは、経験者向けの経理求人の一例をご紹介します。

【安定業績】上場プライムメーカー企業の経理求人

仕事内容
・管理会計関連の報告書の作成と報告
・年度予算の作成と集約及び予算の部門別実績管理
・経理関連のシステム導入および開発支援
・その他、税務・原価関係のプロジェクト遂行
必要な経験・能力
・経理、税務業務を3年程度経験
・自動車部品業界に高い興味のある方
想定年収
500万円 ~ 800万円

【IPOを目指す】スタートアップ企業の経理財務責任者求人

仕事内容
・月次、年次決算業務
・税務申告書作成
・監査法人対応
・キャッシュマネジメント
必要な経験・能力
・上場企業での経理業務実務経験をお持ちの方
・会計士資格をお持ちの方
想定年収
600万円 ~ 800万円

【未経験者必見】そもそも経理の仕事内容や人気の理由は?

ここからは、未経験から経理を目指す方へ向けて、経理の仕事内容や人気の理由などについて解説します。

経理の仕事内容とは

経理は、売上や仕入れ、従業員への給与など、企業の様々なお金の動きを記録し、決算書にまとめることで、経営者や株主などに対して企業の経営状況に関するデータを提供する仕事です。
経理の仕事内容は、日次業務月次業務年次業務に分かれており、具体的には以下の業務が挙げられます。

  • 日次業務:現金預金の管理・伝票処理・経費精算など
  • 月次業務:買掛や売掛金の管理・給与計算・領収書の発行など
  • 年次業務:決算書作成・年末調整・確定申告・税金の納付など

経理の仕事は年間スケジュール通りに進められることが多く、年間業務の量により繁忙期と閑散期が分かれています。

経理の仕事内容について詳しく知りたい方は、 経理とは?仕事内容一覧とやりがい、年収など詳しく解説!をご覧ください。

経理が未経験者に人気の理由

経理業務は基本的なフローや必要な知識が、業界・企業規模を問わず共通していることから、「汎用性の高いスキルを身につけたい」「手に職をつけたい」と考える転職希望者に人気が高い職種です。
また、経理を含めた管理部門は、他職種に比べて出張や転勤、残業が比較的少ないため、ワークライフバランスを保ちたいと考える転職希望者にも人気があります。

これらの理由から、経理は経験者だけではなく、実務未経験者にも人気の仕事とされています。

未経験で経理に転職するのは難しい?

即戦力である経験者が有利とされる経理の転職市場では、未経験者は経験者以上に転職難易度が高いと言えるでしょう。
一方、少子高齢化による労働力人口の減少により、人手不足に悩む企業では、未経験者を採用するケースも多く見られます。
大手企業など、経理部門の人員が充実している企業では、高度な上流工程を経験者、下流工程の簡単な業務を未経験者として業務を振り分けることが一般的です。

未経験者の転職では、ポテンシャルコミュニケーションスキル経理の転職への熱意などが評価されます。
年齢も重要な評価ポイントとなるため、未経験からの転職を目指す場合、早めに行動に移すことが重要です。

経理未経験者でも転職しやすい「経理事務」とは?

未経験から経理を目指す場合、まずは「経理事務」への転職を検討しても良いでしょう。
経理事務とは、経理の仕事の中でも仕訳入力や経費管理、また月次、年次決算のサポート業務など、簡単な作業を担うポジションです。

経理よりも求められるスキルのハードルが下がるため、転職難易度が低く、未経験からでも挑戦しやすいと言えるでしょう。
経理事務で経験を積み、スキルや資格を取得できれば、経理へキャリアアップできる可能性も高まります

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未経験から経理に転職した成功事例

ここでは、MS-Japanを利用して未経験から経理に転職した事例をご紹介します。

簿記2級を活かしてエンジニアから経理に転職した事例

Zさん(20代後半/男性)
転職前:フィールドエンジニア
転職後:上場子会社経理

Zさんはフィールドエンジニアとして、飲食店のクライアントを中心に自社製品の運用保守を担当していました。
しかし、コロナ禍でクライアントが次々と倒産したことで、企業におけるお金の管理の重要性を痛感し、経理へのキャリアチェンジを決意しました。

転職活動を開始した当初は、書類選考を通過できず、20社近く応募して面接に進んだ企業は2~5社程度でした。
弊社では応募書類についてサポートを行い、自己PRの明確化や誤字脱字のチェック、文字の大きさと全角半角の統一まで徹底しました。
自己PRでは、誰が見てもわかりやすい文章を意識しつつ、事務的業務の処理の速さや正確性、業務改善など自分が主体的に行動した経験をアピールしたことで、書類通過率アップにつながりました。

最終的に、Zさんは「経理としてのポテンシャル」を評価され、上場子会社の経理スタッフとして、内定を獲得することができました。

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未経験者向け経理の求人例

最後に、未経験者を対象としたMS-Japanの経理求人例をご紹介します。

【未経験歓迎】東証プライム企業の経理スタッフ求人!

仕事内容
・各店舗から寄せられる売上データ集計
・決算業務(月次、四半期、年次)
・役員会への決算報告
・監査対応 など
必要な経験・能力
・1年以上の経理実務経験をお持ちの方
・簿記3級以上の資格をお持ちの方(実務未経験の方)
想定年収
400万円 ~ 450万円

まとめ

この記事では、「経理の転職は難しい」と言われる理由を解説し、経験者・未経験者別に転職のポイントを整理しました。
経理の転職では、自身のスキルや経験を客観的に把握し、応募先企業が求める人物像と合致する点を的確にアピールすることが成功の鍵となります。

管理部門・士業特化型転職エージェントとして35年以上の実績を持つ「MS-Japan」には、経理の転職市場に精通したキャリアアドバイザーが多数在籍しています。
初めての転職に不安を抱えている方、今までの経験をどのようにアピールするか悩んでいる方など、お気軽にご相談ください。

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この記事を監修したキャリアアドバイザー

出口 翔真

横浜国立大学卒業後、電気系の総合商社に新卒で入社し法人営業に従事。
その後、キャリアアドバイザーとしてMS-Japanへ入社。現在は人事総務・経理領域担当として転職支援に従事しております。

経理・財務 ・ 人事・総務 ・ 社会保険労務士事務所 を専門領域として、これまで数多くのご支援実績がございます。管理部門・士業に特化したMS-Japanだから分かる業界・転職情報を日々更新中です!本記事を通して転職をお考えの方は是非一度ご相談下さい!

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